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◆不定期日記ログ◆

CATEGORY ゲーム

■2025-11-22
ダービィの奇妙なエアライダー
 カービィのッ! エアライダーッ!
 『カービィのエアライダー』はシンプル操作で走って戦うライドアクションゲームッ!
#nintendoswitch
 「フフフ まずマシンを選んで下さい」
 「ウィングスター」
 「同じく」
 
 ウィング・スタァァッ!!
 地上ではにぶいが 空中では
 優れた飛行性能で 宙を舞う

 「次はコースを選ぶ」
 「フラリア」

 フラリア!
 スタート後2つのカーブを抜けるとヘアピンカーブ!
 最後の直線前には「加速レール」がある!
 「加速レール」に乗ることができれば最大170キロまで加速可能になる!
 
 「用意はいいですか?」
 「22年前のネタを掘り返してないでさっさとやればいい!」

 ズズズズ……
 
 「!?」
 
 「自分で飼っている鳥の姿をマシンにインプットできます」
 
 「なんじゃとッ!!」
 
 「これはピピチャン」
#nintendoswitch

 「そしてこれは概念と化したウメチャン」
#nintendoswitch

 ババーン!!
 
 「敗北を認めるんじゃあない! 花京院!!」
 
戦わずして完全王者


 ……という勢いで『カービィのエアライダー』を遊び倒している。
 最初はナメていた。かつて俺がエアライドの移植に期待していたのは「娘氏も遊べるワンボタンのかんたんレース」という点であって、『マリオカート』が十分簡単になった今はもう役目を終えたのだと。
 だが違った。『エアライド』を令和の時代に遊び倒させるための施策を山盛りにしてコイツは帰ってきた。

 Directにおける「こりゃあ『マリオカート』でよいですね」というパワーワードが汎用的に使われているが、『エアライダー』をプレイしていると逆にさまざまなところで「むしろマリオカートはそれでいいのか?」と問いかけたくなる。
 スピードメーターが常に表示されていて、減速ポイントがわかる。タイムアタックはあくまで自己満足で、ワールドレコードは表示しない。ステッカーをマシンに貼りまくって、ガレージに飾れる。オンラインでゴールしたあと、後続を待たずに次のレースにエントリーできる。ゲームの方向性の違いを考慮してもマリオカートに搭載してほしかったものがたくさんお出しされてくる。
 特に「攻撃を受けて減速」よりも「攻撃を当てて加速」のほうが重視されるバランスにまた触れられてとても懐かしい。マリオカートは首位を走っていると防御のことばかり考えるが、エアライドはその辺にいる罪のないワドルディを攻撃して加速することが大事なのだ。なぜ無実のワドルディがその辺にいるんだ。

 ただ……まあ、攻撃を当てて加速!を互いに繰り返していく関係でゲームスピードがとんでもなく早く、もはやかんたんレースゲームではないことも事実。
 それでも娘氏はコントローラーを握り時々パパに勝利している。そんな……俺は22年前からこのゲームをやっているのに……いや22年ぶりというのが正確だが……。

 マシンのクセがめちゃめちゃに強いゲームなので、この情報化社会でオンライン環境がどのようにバランスしていくのか、そもそもバランスできるのか心配だが、まあDLCも予定されてないって話なのでマイペースに遊んでくれってコトなのだろう。冒頭のオレマシンも含め、そのためのおびただしい量の材料が含まれている。


 ところでこのゲーム、ダウンロード版7980円・パッケージ版8980円で値段が1000円違う。最近こういうのアリなんだ。
 桜井DがDirectで「前作比10倍以上の工数になった」って言ってたけど、前作が5800円なのに今作が58000円にならないのはゲーム業界のスゴイところだね。
 
■2025-11-15
フロンティアの果て
 サガフロンティア2をクリアした。ものすごいお話だった。
 (始めたときの話はこちら。)
SaGa Frontier 2

 サガフロンティア2は「歴史」を描ききったものすごいお話ではあるんだけど、ゲームとして成立しているかというと素直にうなずくことができない。
 最序盤のハンの遺跡で6時間レベル上げして、以降のゲームバランスを自分の手で崩壊させておいて何を言うのか、という見方をすると大変申し訳ないんだが、これはそうせざるを得ない理由がある。

 というのもこのRPG、補給ができない状況が多すぎるのだ。小さなシナリオをひとつひとつ選んで進めていくんだけど、宿屋や道具屋や倉庫のないマップが多い。
 そのくせ武器は消耗するし、LPブレイクも飛んでくる。(LPは宿屋で回復可能)
 そして一度クリアしたシナリオはリプレイできない。なので稼ぎ地点をスルーしたら任意でそこに戻ることはもうできない。
 となれば、サガシリーズでボスが倒せなくて詰んだことのある人が、「じゃあ最初の稼ぎ地点で有用な技と術ぜんぶ閃いとこう」ってなるのは当然の流れであろう。勝利回数で敵が強くなるシステムもないし、3倍速で稼げるし。

 なので、このゲームにサガめいた「強敵とギリギリの戦いをして偶然の閃きで勝利」みたいなロマンシングを期待するのは厳しい。最初のダンジョンで鍛えた能力を次々に継承し、最初のダンジョンで覚えた術で立ちはだかる奴を全部焼き殺せ。

 システムについてはだいたい述べたので、ここから魅力的なキャラについて書き散らしながら、細かいところに言及していこうと思う。ロマサガRS以上のネタバレはしていないが、完全に事前情報のないままプレイしたい人はブラウザバックすべきだろう。長くなるのでたたむ。
・ギュスターヴ13世
 「フィニー王国を追放された術不能者、鋼鉄兵を組織して無双します~今さら降伏してももう遅い~」を地で行くオモテの歴史の主人公……なんだが、実のところRPG的に操作できるのは最初のわずかな期間だけであった。あとはコンバットが少々あるくらいで、ギュスターヴ編は彼の人生をダイジェストで追っていく形となる。
 まあその鋼鉄兵無双は、後世の悪名高き「サウスマウンドトップの戦い」においてこちらに返ってくるわけだが……100年もシナリオを追うと、こういう人々の価値観の変化みたいなものが透けて見えてきて、歴史を見ている感じがするんだよな。ギュス様はその時代の変化の起点にいる人物なので、やはり主人公の筆頭というべき存在なのだろう。

・ケルヴィン
 ギュス様の隣でずっと「やれやれ」って言ってるイメージのある男。ギュス様の死後すらやれやれって言ってそうなところがある。
 というかこいつがギュス様の妹と結婚する話、原作にはないってマでござるか? それがわからないとギュス様の死後の話がぜんぜん意味わかんなくなるじゃん? わかっててもなるのに。
 ギュスターヴ編のキャラは戦闘・育成する機会が少ないので印象が弱い。樹氷の腕輪は貰っていくね……。

・シルマール先生
 この人まじでどこにでも現れるし登場人物全員から尊敬されているので便利すぎる。98歳でも平然と各地を旅してるし、シルマール先生の業績はどこまでが史実なのか歴史家が困っているのではないか。

・ヨハン
 暗殺組織によって体に呪いを埋め込まれており、組織に従わなければやがて死ぬが、死の運命を受け入れて組織を脱走した暗殺者――というめちゃくちゃ濃い設定のキャラクターなのに、原作では仲間になった次の回で死ぬとか正気なのか。普通のサガなら主人公の一角だろ。
 登場回で「キメ顔で立ってると寄ってくる無限湧き暗殺者稼ぎ」ができるため、今作では都合の良い能力継承元として活躍する。3時間くらいかけてめちゃめちゃ剣術を鍛えたんだ。
 ヨハンとの出会いはギュス様の貴重な「術不能者の長所」が見えるシーンなので大切。その他ではケルヴィンの求婚を覗き見するシーンくらいしか活用されてないんだよな。なんでないんだよ。

・デーヴィド
 サウスマウンドトップの戦いのプレイヤー。まじであのコンバットは酷い話で、SRPGだとすると育成要素が一切なく、シミュレーションだとすると運ゲーすぎる。攻略見ても5回やり直したわ。
SaGa Frontier 2
3ターンでこの形にできなければリセット。
 ギュスターヴ編最後の主人公なのに育成の機会がないためあまり印象がない。まあ仮に育成の機会があったとしたら、サウスマウンドトップの戦いは丙子椒林剣もったコイツが残像剣で全部なぎたおして終了するので仕方がない。
 今気付いたけど、サガフロ2のお話を十全にゲームとして成立させるのなら無双アクションとしてリメイクするしかないのではないか。コーエーテクモ! サンダイル無双をつくれ!

・ウィル・ナイツ
 ウラの歴史の主人公。親の死の真相を探るうちに「エッグ」という呪物を知り、ナイツ家3代にわたるエッグ所持者との戦いに身を投じていく。つまりジョナサン・ジョースターであると考えるとウィル編の話はスッと理解できる。
 なんか敬語キャラだし、エッグとともに海の底に消えたら本当にジョジョだったんだけど、その役目は後進に譲りましょうね……。
 ラストダンジョンでの活躍は「本当に86さいなのか!?」って感じなのでジョジョリオン要素もあるんだ。
SaGa Frontier 2
くどいようだが本当に86さいか!?
 石の将魔を削岩撃で削り倒すときに石化耐性を忘れて一回リセットしたのは内緒だ。

・コーデリア
 キャラデザが素晴らしくソシャゲで重宝されている子。正史では死ぬっぽいがそんな選択肢は選べなかった。「どうして私を選んでくれないの?」じゃあないんですよ。任務の内容から言ってどう考えてもタイラーさんが適任でしょ。
 最初の稼ぎ地点であるハンの遺跡でひたすらデュエルし続け、弓槍拳のだいたいの有用技を全部ひとりで開発していった功労者。

・タイラーさん
 見るからに「モヒカン+斧」という世紀末スタイルなのに、ウィルパーティで一番の常識人なので困る。モヒカン+斧でこんなにいい人なことあるんだ。
 しかし斧という武器種、ゴールデンアクスのレアドロップを無視する程度には使用者が少ない。どっちかというと育成の過程で育ってしまった火・石・樹の術レベルを継承するのに役立った。

・ナルセスさん
 サガシリーズ随一の皮肉屋。口を開けば皮肉しか言わないが、自分の年齢の半分しかないウィルにめっちゃ親切にしてくるツンデレお兄さん。
SaGa Frontier 2
エッグだけに……な。
 ウィルが北方に向かうとき「引退する」って言っときながら追ってきて合流してくれた上に、最後に「実はな、私は寒いのが苦手なんだ」と言ってイチョウの散るなか去っていくのは完璧すぎるぞ。

・ラベール
 お前「ラベール」って本名じゃなかったのかよ! ラベール(ザ・ビューティー)を通称にできるやつ、凄腕女スパイくらいしかいなくないか!?
 キャライメージ的に「妖精王のリラ」を使って音弓無双するべきだったんだけど、妖精王のリラが取れることに気付くのが遅れたため、それはレイモンが使うことになった。

・リッチ・ナイツ
 ロマサガRSで概要は知っていたが、お前、それはどう見ても「孕ませた彼女を実家に送還したまま顔も出さずに失踪」という形だぞ。なんて男だ。
 でもまあ父の顔を知らないジニーちゃんがあれだけ慕ってるんだから、ジニーちゃんはよほど良い話を聞かされて育ったんだろう。
 槍に適性があるの、やっぱコーデリアの血が入ってないですか?

・エレノア
 若い男ばかりを護衛として雇って連れまわすセクシー術士。リッチとのベタな男女腐れ縁、いいよね……。
 登場回で粘れば「魂の歌」を習得できる。ロマサガRSで慣れているから周回は苦ではないが、リセマラはあまりやりたくない。幸い10回くらいのリトライで習得できたので良かった。

・ジニー・ナイツ
 キャラデザが素晴らしくソシャゲで重宝されているが、公式絵とドットで髪の色が違うため髪色が安定しない子。
SaGa Frontier 2
ドット絵もかわいい
 美女の噂に鼻の下を伸ばすロベルト(27)に対する「これだよ。男って、どうしてこうかな?」があまりにも河津節すぎる。
 ジニーちゃんは誰と結婚したんだろう。最初にパーティ組んだ槍使いと結婚するのがナイツ家の運命ならプルミエールと結ばれたのかな??

・ロベルト
 ラスダン前のメンバー深掘りシナリオで一人だけ深掘りされなかったのがじわる。特に因縁はないのである! とはいえ絵に描いたような相棒ポジションなのでこいつがいないと話が進まない。
 LPが高いせいで弓使いなのに壁役に抜擢される珍しい人。ナルセスさんの魂を継承して頑張ってもらった。なんかいつもガッツポーズしてない?

・プルミエール
 ラストバトル前の「お義母さま、父上、力を!」が意外だった。あんな家庭環境で家出して、それでも敬意は持ってるんだな。
 コーデリアの魂を継承してひたすら脳削りしてもらった。

・ミーティア
 シルマール先生がヴァンアーブル先生につないだ心を巨大な石斧に乗せて物理で殴る!! この子もリマスター前はほぼ深堀りされてないうえ育成パートもなかったってマジかよ。
 タイラーさんの魂を継承して樹の将魔をマキ割りトルネードしてもらった。物理!!

・グスタフ
 説明もなくファイアブランドめいた剣を持って仲間になるやばい奴。サガフロ2はダイジェストなのでこういうのは事前に説明しないのだ。
 ファイアブランド持ってるってことは継承の儀を受けたフィニー王家の者で、名前からしてギュス様の血筋であることはわかるでしょう? あとは聞かないでね? という姿勢、令和では逆に新鮮かも。そんなことより髪型がやばい。目立ちたくないんじゃないのかよ。こいつがナイツ家の物語に介入することでギュスターヴ編とウィル編がひとつになっていくギミックだったんだな。
 このために鍛えたヨハンの魂を継承して、マルチウェイを閃き、すべてを粉砕した。
SaGa Frontier 2
ヨハン「私が殺します☆」
 デーヴィドとの追加シナリオの戦闘曲が過剰にカッコ良くて震えてしまった。髪型がやばくなる前はこんなに情熱的な男だったのだな……。
 
 サガフロ1のリマスターが「ファンディスク」だとすれば、サガフロ2のリマスターは「完全版」と言えるだろう。システム周りだけでなく、シナリオ上でも原作にはあまりにも欠けた情報が多すぎる。
 その欠けた情報が『アルティマニア』『パーフェクトワークス』といった書籍で補完され、今回のリマスターに取り入れられた。これらが微妙に差異があるのもなんだか本物の歴史っぽくてよい。
 俺たちが見たサガフロンティア2の物語は、「これはフィニー王家の公式記録」「ヴァンアーブルの『鋼志伝』にある記述」「これは後世の創作」みたいな感じで作られているのだ。たぶん「或る英雄の最期」は後世の創作だね。あの世界には義経チンギスハン説と同じレベルで、ギュス様海賊団説があるはず。
 
■2025-10-05
お前もサンダイル史の証人となれ
 40代のおっさんは、ファイナルファンタジーとかドラゴンクエストとかで育っていたのに、FF7でキャラデザが天野喜孝でなくなったり、DQ7で鳥山明がデジタル彩色に変わったりしたタイミングで脱落し、そのままシリーズを追うのをやめ、就職し、仕事に忙殺され、行きつけのサルーンで「昔のRPGは良かったんだぜ」などと吹聴してベイブといい仲になり……酒に溺れて……年老いていく。おれもそうだった。昨日までは。

 だがおれは今日『サガフロンティア2 リマスター』を始めた。
 当時のおれはサガの柱はイトケンの激アツ楽曲だと思っていたので、浜渦氏が作曲を担当したフロ2のタイミングでシリーズを追うのをやめてしまっていた。
 だが『ロマサガRS』で遊ぶうちにそれは完全に間違っていたことがわかった。サガシリーズの柱は「河津節」であり、刃のように研ぎ澄まされたそのテキストにこそ真価がある。
SaGa Frontier 2

ギュスターヴ、見なさい!
木々が花を咲かせるのは術の力ですか?
鳥が空を飛べるのは、術が使えるからですか?
術が使えなくても、あなたは人間なの。
人間なのよ、ギュスターヴ!!

SaGa Frontier 2
 プロローグからこういうパワーのあるセリフが連発されるのがサガフロ2の魅力といえる。

 あとそのロマサガRSの月替わりパス(3000円)がわりとお得な内容になり、今なら確定でSSラベールが入手できるので課金して応援してあげようかなって思った矢先に、4200円出せば普通にサガフロ2が買えてしまうという事実に気が付き、金銭感覚がバグるところだった。ちゃんとラベールがどういう奴なのか履修するのが優先なのは確定的明らか。
 こうして俺はサガフロ2の世界に足を踏み入れた。レーシングラグーンの体験版はついていなかった。


 サガフロ2はとてもきびしいゲームだと聞いている。
 ゲームとしてきびしいのはサガなので当たり前だし慣れっこなのだが、ロマサガRSから漏れ出てくる情報からは俺は別のきびしさを感じていた。
SaGa Frontier 2
 プロローグからこういうファルシのルシが連発されるのがサガフロ2特有のきびしさといえる。
 クヴェル……はたぶんSaGa2のひほうみたいなモンだろ、ディガーはそれを探すやつ、それを守るのがヴィジランツ。アニマは魔力で、エッグはきっとラスボス。事前知識なしでスタートするとこれらの情報の洪水をワッといっきにあびせかけられるので覚悟が必要だ。まあ概要はロマサガRSでうっすら知っているのでなんとかなった。

 ゲームとしてのきびしさは……サガなので予習しないと最悪詰むであろうことを覚悟している。
 サガにおいては、いかにして稼ぎ地点以外での戦闘を減らすかというのが肝要になりがちだが、なんとサガフロ2では戦闘回数によって敵が強くならない。だがそれでも稼ぎ地点はハッキリとしており、シナリオが細かく分かれていて逆走できないので、それを見逃さずにキッチリ稼ぐことが攻略の安定につながる。
 
SaGa Frontier 2
 ということで先人の知恵に従って、1235年「ウィルの旅立ち」のシナリオでランドアーチン先生相手にデュエルを繰り返し、焼殺を習得して高速周回している。なあに周回ならロマサガRSでさんざんやってる。これが今後にどう活きるのかまだよくわかってないけどやったるぜ。こっちは月額パス買わなくても3倍速戦闘できるしな。
 
■2025-08-14
Minecraft: Vibrant Visuals
 せっかく新PCなのでWindows版のマインクラフトを買った。

 もともとマイクラは2台のSwitchで家庭内マルチプレイをしていたんだが、今年5月にニンテンドーが事前予告なしでそれを禁止したため、画面分割に押し込められてやめてしまった。任天堂は分割画面を他の本体におすそわけできるようなソフトを早く出して誠意を見せてほしい。

 一方、マイクラのアップデートの一環として、グラフィックが向上する「バイブラントビジュアルズ」というものが発表されていた。影MODが公式化されたようなものらしい。どうせ2本目のマイクラを買うなら新PC購入後にこれをやるのも悪くないだろうと思った。
 マイクラ統合版は比較的簡単に他機種とクロスプレイできる。XBOXアカウントの設定は複雑怪奇だが、娘氏の子どもアカウントを作ったときにさんざん苦労したので覚悟はできている。


 ということで、昨日、公式サイトでポチッと購入して新PCにインストールした。
 これが従来のマイクラで、
mineclaft basic
 これがバイブラントビジュアルズ。
mineclaft Vibrant Visuals
 レイトレーシングほどではないが、水の雰囲気がかなり変わって新鮮である。見た目が変わりすぎてどこの水底に砂利があるのかわかんねえな。ほかのバイオームの様子も見物して回りたい。


 ところがこれをONにしていると突然フリーズする問題が起こった。スペック的には十分すぎるはず……と思ってタスクマネージャーを開いて注視していると、GPUメモリが「専用GPUメモリ384MB」と「共有GPUメモリ15.5GB」に分かれており、「専用」のほうがほぼ100%に張り付いている。
 言ってる意味がわからない……が、専用GPUメモリとかいう奴の割り当てがおかしいのでは? わからないなりに検索して、Deskmini X600を使ってベンチマークしている人の記録を見つけ、それを参考にBIOSをいじった。
  1. Advanced → AMD CBS → NBIO Common Options → GFX Configration を開く
  2. iGPU Configration を UMA_SPEDIFIED に変更
  3. UMA Frame buffer Size を Auto から 4GB に変更
 BIOSのどっかにあるんだろうなと思ってはいたけど、こんなに深いところにあるとは思わなかった。ともあれ、これで落ちなくなった。先人の記録に感謝である。
 4GBはもっと増やしてもいいかなって思ったけど、おおよそ1.6/4.0GBくらいで安定しているのでそこまで増やさなくても十分そう。
 
■2025-08-09
ポルトガ王とくろこしょう
 HD-2D版の『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』を進めている。

 今回のリメイクではもう公式サイトで「ここから始まる、ロトの物語」と言っており、これがエピソード1であるということがオープンにされている。なので気持ちはわかるんだが、やっぱタイトル画面で堂々たる『序曲』が流れると気になってしまう。原作ではタイトルは無音で、エンディングに「ロトのテーマ」としていつものアレが流れるのが「お前がロトになるんやで」という感じで良かったのだ。そしてでんせつがはじまった!
#NintendoSwitch
 メンバーの名前はかつてうちで暮らしたねずみの兄弟から持ってきた。
  • モロッコ ゆうしゃ(むっつりスケベ)
  • ユキ とうぞく(セクシーギャル)
  • きぬお まものつかい(がんばりや)
  • ラテ そうりょ(すばしっこい)
 モロッコの性格診断でそれっぽい行動をとっていたら「しあわせもの(運以外伸びにくい)」になってしまったのでさすがに攻略見て操作したよね。


 現在、レミラーマまで覚えた盗賊を賢者にして、ポルトガで船を獲得するところまで進めたんだけど、このポルトガ王、やっぱりよくわからん。
#NintendoSwitch
 ポルトガ王は黒胡椒が大好き。でも黒胡椒は高価で黄金ひとつぶほどの価値がある。東方ではそれは安く手に入る。東方への安全な通路はポルトガ王の友人がふさいでおり、通行にはポルトガ王の手紙が必要となる。なのにポルトガ王は過去15年間で2回しか通行証を出していない。明らかにムジュンがある!

 そもそもこの世界にはキメラのつばさルーラがあり、我々の歴史のように黒胡椒が高騰する理由がない。
 一般市民もルーラできるの? という疑問について少し整理しておく必要があるが……ルイーダの酒場にいる魔法使いが普通にルーラを習得でき、キメラのつばさもそこそこの価格で店売りされていることから、一般的な移動手段と考えていいだろう。
 ただ、だとすると極めて革新的な技術であり、様々な経済理論が破綻するため、「物語の都合でパーティ全員に効果があるが、実際は本人(+手荷物)しか飛べない」のではないかと仮定したい。アバン先生も同行者をちゃんとルーラさせるには苦労していた。仲間や乗り物や道具袋をいっしょに飛ばせるのは精霊ルビスの加護であろう。ドラクエの世界はけっこう分断されているので、こう仮定すれば一般人が飛べる範囲は限定される。

 こうなるとポルトガ王の思惑が見えてくる。あいつは黒胡椒の料理が大好きなフリをして、実際は黒胡椒の転売で得られる利益が大好きなのだ。
 東方への唯一の安全な通路を塞ぎ、息のかかった者だけを送り込んで、密かにルーラで黒胡椒を仕入れ、希少価値を煽って高値で売る。もしくは単純に陸路を塞ぎ、ルーラで運搬できない大量の香辛料を海路で入手し、独占していたのかもしれない。
 こうなると株仲間みたいな組織があって、莫大な上納金でポルトガ王を縛っている可能性もある。他国との外交衝突を避けるため勇者に通行証を出さねばならないが、海運ギルドがそれを許さず……みたいな政治も見えてくるではないか。

 実際ポルトガ王は、勇者が黒胡椒を持ち帰ったとき「やはりだめであったであろう?」と言ってくる。通行証を15年ぶりに出しておきながら期待値が低すぎる。
 やはり持ってこられると困るのかもしれない。勇者の志が高かったので黒胡椒転売ルートは崩れなかったが、これが勇商商商のパーティでルーラを使ったガチ転売を始められたら……と考えると、ギルドから暗殺者が差し向けられていてもおかしくはない。
 意外とあいつら、ドロドロした思惑で動いている。父オルテガはそれに嫌気がさして、船をあきらめ独力で海に漕ぎだして遭難しムオルに流れ着いたのであろう。


 アレーッ!? だとすると、ポルトガ王の助力を得ずに自力でバハラタにたどり着いたカンダタは、黒胡椒買ってキメラのつばさを投げてれば転売で大金持ちだったってことじゃないか!? なに人さらいなんてやってんだ、アホなのか!?
 ……仮にカンダタがポルトガ海運ギルドの手先で、勇者を始末するよう送り込まれていたと考えると……やりかたが回りくどすぎるし再会したときのリアクションが素直すぎるんだよな……やっぱあいつはアホだったのかもしれねえ……。
 
■2025-06-16
Switch2のひみつ展
 『Nintendo Switch 2 のひみつ展』をやって思ったことを書く。

 これは、Switch2の価格を考えると+1000円なら誤差だら! と勢いで買ったローンチタイトルである。Switch2の機能を使ったミニゲームとテックデモが収録されている。
 我々はマリオカートワールドしながら「うわーUSJみたい」って言ってるし、このソフトやりながら「うわー万博みたい」って言ってるので、直近の大阪旅行にだいぶ影響を受けていることがわかる。ゲームと現実は双方の体験が重なり合ってより良くなっていくのだ。

 「ひみつ」はホントに秘密だろコレというようなものから、「Joy-Con2グリップは……立ちます」みたいなものまで取り揃えられている。マジだ! 立つぞこれ! 言われなきゃ気付かなかった!!
 「ミニゲーム」は新機能であるJoy-Conマウスを使ったものがメインで、俺がScratchで作ったクソゲーのようなものがニンテンドークオリティで襲い掛かってくる。
 「テックデモ」では旧Swtichから強化されたもの……たとえば解像度であるとか、フレームレートであるとか、そういったものを丁寧に比較しながら示してくれる。


 ただ……いまさらのことなんだが、こうやって1000円のソフトを作って丁寧に比較して体験させないと、もう違いがわからないんだよな。
 俺の人間性能の限界で、60fpsと120fpsを見極めるゲームはぜんぜん歯が立たなかったし、解像度やHDRだって並べて出してくれればまあわかるが、プレイ中には意識しないだろう。

 お前たちは覚えているだろうか。
 スーパーファミコンで『赤い翼』を聴いたときの感動を。
 プレイステーションで爆破ミッションが始まったときの高揚感を。
 ニンテンドウ64でピーチ城を走り回ったときの全能感を。
 プレイステーション2で董卓軍の雑兵の群れを見たときの衝撃を。
 プレイステーション3でHDMI端子を繋いだときの解放感を。

 ゲームの進化とともに成長してきた俺は、こうした劇的なスペックアップに晒され続けて感性が摩耗し、そこから先はもうさしたる変化を感じられなくなってしまっていた。これが大人になるってことなら悲しいわね。

 でも……『マリオカートワールド』のレインボーロードで喰らったあの謎の感動は、きっと解像度&フレームレートの向上と、HDRによるものなんだろう。このソフトがそれをわからせてくれた。技術の進歩を素直に認め祝福しよう。
 
■2025-06-07
大陸横断レース開幕
 \マリオカ~~ト!/(懐かしの64版タイトルコール)
#MarioKartWorld
 発売日に『マリオカートワールド』をやる幸運に恵まれたので、やっていく。

 なんか世の中にはForza Horizonとかオープンワールドのレースゲームが増えているんですって?
 俺は『チョロQ2』しかやったことないからわかんないんだけど、それってチョロQ2と何が違うんだぜ?
 そしてそんな中、マリオカートもオープンワールドになるんですって? それってどういうことなんだぜ?

 オープンワールドはいまいちピンと来ないものの、発売前の開発者インタビューで

>歴代「スーパーマリオ」シリーズ、「マリオカート」シリーズのアレンジ楽曲をたくさん制作しました。
>全部で200曲以上用意しました。
>すべて新規アレンジで、生演奏収録も行いました。

開発者に訊きました:マリオカート ワールド
 と、急に致死性の情報をたて続けにワッと浴びせかけられていたので、その点については大変期待していた。どういうことだよ…‥オープンワールドの世界を過去作のアレンジBGMかけてクルマで走ったらそれはもうFF15なんよ。


 とはいえ……マリオカートはマリオカート。まずはとにかくグランプリをやっつけていこう。特にネタバレとか気にするゲームではないと思うので赤裸々に書いていく。
#MarioKartWorld
 最初はずいぶんワイルドになったマリオサーキットを3周する。参加台数24台とずいぶん大所帯になったが、基本は今までと変わらない。
 アッ! なんかバナナやこうらを取得すると勝手にケツに付くなこれ! 確かに今までずっとLボタン保持してアイテムをケツにぶら下げてるのめんどくさかったけど、むしろケツに付けようとして毎回落としてしまう。これは慣れるまで時間がかかりそうな予感がする。
 なんか「どうやったら通れるんだあそこ」みたいなところを走っている奴をときどき見かけながらも余裕のゴール。

#MarioKartWorld
 ここからが今までと違うところで、次のコース「トロフィーシティ」は、このマリオサーキットから現地に到着するまでのルートも含まれる。
 トロフィーシティは何周も周回したりせずに終わるため、コースの半分は道中といって差し支えない。
 初見の道を1位で走っていても不思議と迷うことはない。マリオ3のアスレチックステージの軽快なスカを聴きながらゴキゲンに走っていく。そしてトロフィーシティにさしかかったあたりで曲が変わる。これは先日USJで見た仕組みだな……オープンワールドとテーマパークは設計思想が似ているのかもしれない。

 前半部分が公道で、マリオカートにしては真っすぐな道が続くため、アイテム運がモノを言うマリオカートらしいガチンコ対決が繰り広げられる。後半は従来のようなコースに入り、ドリフトなどの技術の比率が高まる……という設計になっているのだろう。大陸横断レースにおいては受け身の『対応者』は必要なし。ようこそ『男の世界』へ……。

 こういう仕組みになっているので、今作はVSレースやネット対戦でコースを選ぶときも、現在のコースと隣り合うコースの中から選んでいく。参加者の投票で次のルートが決まるの、クイズマジックアカデミーみたいだな。
 そして、最初は解放されていないが、当然プレイしているうちにスペシャルカップのレインボーロードに挑戦できるようになる。つまり今作ではレインボーロードに向かう道中が描かれる。演出が凄すぎて泣いてしまった。
 今まで当たり前のようにやってきていたレインボーロードに、どうやって自家用車でたどり着くというのか。キミの目で確かみてみろ!

 なお、バトルステージはコースを改造して作られたものが8種類用意されていた。24人参加するだけあって広い。
 種目は「ふうせん」と「コイン」が選べるが、選択UIが明らかに3種目以上になることを想定されているため、何か仕込まれているのかもしれない。


 フリーランでは主にマシンに貼るステッカーや衣装の探索ができる。本当にいろいろな地形があるのでついバイクで旅をしている気持ちになってしまう。
 あと聞き覚えのある音楽ばかりが流れるので、走りながらイントロクイズが発生して困る。これはワリオこうざん……じゃなくてワリオスタジアムのテーマ!
#MarioKartWorld
 ここまで広い世界を自由に走り回れるとなると、いろんな可能性が想像できる。
 たとえば……たとえばだが、街角で待ってるキノピオを乗せることができて、そいつを目的地まで送り届けると速さに応じてコインが貰えて、また別のキノピオを乗せて、制限時間内に貰えたコインの数を競うモードとかどうだろうか!? 音楽はぜひオフスプリング[参考音源]にお願いしたいところ。
 任天堂さん、セガさん、お願いします!
 
■2025-06-05
Switch2のきろく
 New Switch! Nintendo Switch 2!

 我々は旧Switchのとき「まあイカの発売までにぼちぼち買えばいいら」とナメた態度をとって、結果ギリギリまで追い詰められた反省を活かし、最初から参加できる抽選には片っ端から参加していく構えでいた。
 転売屋とガチンコしなければならなかった旧Switchと比べ、応募して祈るだけの状態は手間がなくてよい。運を天に任せ、俺自身が任天堂となることだ。

 そしてその知らせは楽天ブックスよりワイフの元に舞い込んだ!
ベルばらスタンプ
知らせを受けたわたくし
 ベルばらスタンプのうち2番目に使いどころが難しいスタンプをついに使うことができ、感動している。

 幸運を受けたものの義務として、知見を共有すべきだろう。
 前提として我が家には初代Switchが2台あり、「てばさき's Switch」には主にみんなでテレビでやるソフトが、「あんどう's Switch」には一人で携帯モードでやるソフトが入っている。
 アカウントは3つ登録されており、子どもアカウントを含む全てがそれぞれのニンテンドーアカウントと連携されている。
 今回は「てばさき's Switch」の内容を、Switch2に「まるごと転送」していく流れだ。

 事前の準備として、遊んでいないゲームのデータを削除し、体験版などのセーブデータも削除し、キャプチャー画像と動画を全て削除しておいた。念のため「セーブデータお預かり」のクラウドデータのうち最新でないものを最新にした。
 本体容量は32GB中20GBほどが埋まった状態である。この状態でSwitch2が着弾した。設定の始まりだ!

セット
  • STEP1 服を脱ぐ
    まずは裸になり、箱と保護フィルムを持って風呂場に向かう。保護フィルムを貼るときはわずかなホコリの飛散を防ぐため裸にならねばならない掟だ。
    服脱がざる者、フィルム貼るべからず――
  • STEP2 本体更新
    服を着て電源を入れる。
    WiFiに接続すると本体更新が行われ、その間にテーブルモードやテレビモードの説明がある。ナビゲートが丁寧なので迷うことはない。
  • STEP3 まるごと転送
    今回はローカル通信の「まるごと転送」機能を使う。
    ExpressSDカードがある場合はそれを刺す指示がある。
    Switch2でニンテンドーアカウントにログイン。ログインはQRコードを読み取ったスマホンでPINコードを入れる形だ。ログインしたら旧Switchと近づけて20分くらい放置すると転送が終わる。
  • STEP4 マリオカートをダウンロード
    ホーム画面にはこれまでダウンロードしてきた大量のソフトがダウンロード待ちをしているが、とりあえずセット販売のマリオカートをダウンロードしたい。
    なんと「マリオカートセット」なのにマリオカートはプリインストールされていない。ストアに行くと案内が出てダウンロード可能になる。今日は当選者が一斉にダウンロードする形になるが大丈夫か!?
    ……なんか大丈夫で、30分くらい放置したらマリオカートが最優先でダウンロードされてきた。
  • STEP5 マリオカートしながら他のソフトのDLを待つ
    グランプリやフリーランで流していると、画面上部に順々に他のソフトがダウンロード完了したというお知らせが出る。どうやらあらかじめ旧Switch本体から整理しておいたソフトは出てこないようだ。
    いきなりインターネット対戦に突っ込んだらダウンロードは止まるのだろう。最初はローカルで流しながら完了を待てばよい。最初のソフトがネット対戦前提だとジレンマが生まれるだろう。
ソフト一覧
 これだけ大量に並んだダウンロード待ちソフトも、小一時間したらだいたいダウンロードされてきた。発売初日なのにこんなに負荷をかけて大丈夫なのかと思ったが、逆に言えばニンテンドーは稼働する本体の台数をかなり正確に把握しているということだ。ネットワークエンジニアのワザマエが光る。

 旧Switch側はバーチャルゲームカードが全て抜けた状態になるため、「携帯用にしたい」とかそういう需要の場合は刺し直しを行う必要があり、少しめんどくさい。
 あと残念ながら、今のところ「ホーム画面の決定ボタンを変更」のオプションは無いようだ。キーバインド入れ替えはある。ここで多様性に配慮してPS5に余裕を見せつけて欲しかったが……


 さしあたって俺はマリオカートのワールドと、Switch2のひみつ展に向かう。
 お前たちの幸運を祈る。
 
■2025-05-18
恋の呪文はアバダケダブラ
 『ハリー・ポッター』シリーズって『炎のゴブレット』だけサブタイ弱くないですか?
 他のサブタイはだいたいキーアイテムかキーパーソンの暗示なのに、こいつは代表選手を選ぶだけで特にキーアイテムじゃなかったですよね? もし一作目が『ハリー・ポッターと組分け帽子』だったら「そこじゃねえだろ」って思いません?

 ですがまあ、もう『炎のゴブレット』は音割れポッターとしてインターネットミーム化してしまったので別にいいです。何が言いたいかというと、じわじわ進めていた『ホグワーツ・レガシー』のシナリオが終わりました。(始めたときの日記はこちら

hogwartslegacy
 自キャラの顔が思ったより自分に似てしまったため、逆に感情移入できないプレイでした(これはあまり似ていないためアップで掲載しています)
 Switch2ではカメラで自分の顔を取り込んで遊べるゲームが出るんでしょう? やめたほうがいい。自分の顔がゲームに出てくると集中できません。ゲームと現実の区別はつけた方がいい。

 しかし……セバスチャン・サロウ……君はなんて悲しいやつなんだ。
 そりゃあ俺も悪かったかもしれない。なんかスリザリン生で「許されざる呪文」に傾倒してるから、「君には闇の魔術を使う正当な理由があるよ!」みたいな選択肢を選び続けて闇の呪文の資料を探しまくり、なんだかんだで俺に「磔の呪文クルーシオ」「服従の呪文インペリオ」そして「死の呪いアバダ・ケダブラ」を教えてくれるよう仕向けた部分もあった。
 だが彼には友情を感じている……ちょっと人をアバダ・ケダブラしたくらいで彼をアズカバンに突き出すなんてできない……。

 アッ!! 考え事をしていたらランロクの信奉者に囲まれた!!
  • まず目についたをやつをインペリオで操る
  • 次に目についたやつを変身術で爆弾タルに変化させる
  • 隣にいるやつにそれをぶつけて爆破
  • 襲ってきたやつをクルーシオで呪う
  • アバダ・ケダブラで即死
  • 「全部ランロクのせいだよ!!」
  •  危なかった。全部ランロクのせいなので俺はいいけどセバスチャンをアズカバン送りになんてできない……。
     そういえばフィグ先生、さきほどビクトール・ルックウッドの奴にも襲われましたが、無事にアバダ・ケダブラしました。あれはあっちが先にアバダ・ケダブラしてきたので返しただけですが……。ええ、多くの魔法使いを救う正しい選択をしたと思います……。

     いっそこのまま強大な力を我が物にして闇の帝王になってしまおうかとも考えましたが、イチロー・テバザキは正義の人なので、もちろん強大な力は魔法学校で管理してもらうことにして、冒険を静かに終えたのでした。
    hogwartslegacy
    おしまい
     
    ■2025-04-29
    北米の翼
     2023年の娘氏の誕生日に『ナナトリドリ』を買い、2024年のクリスマスには『ペンギンパーティ』と、娘氏の鳥意識の高まりとともに鳥類系ボードゲームをプレイしてきた我々であるが、そろそろ覚悟を決める時が来たと感じている。

     ボードゲーム好き、あるいは鳥好きのいずれかに「鳥のボードゲームをやってるんだけど」と言えば、100人中100人が「ウイングスパンとか?」と返してくるであろう。この事実から目を背けてはいけない。

     ウイングスパンとは!
     自分の管理する保護区に最高の野鳥を誘致することを目指す、鳥好きによる鳥好きのためのボードゲームである!
     ここまで買ってきた鳥系ゲームと比べて箱が16倍くらいでかく、1ゲームのプレイ時間が5倍くらいある中量級ゲームなので、なかなか購入に踏み切れずにいた。しかし娘氏ももう小学校高学年であり対象年齢に入っているし、そのうち反抗期となって父親を遠ざけるようになるであろう。やるならば今しかない。我々は覚悟を決めて購入ボタンを押した。
    WINGSPAN
    WINGSPAN(文鳥フィギュアは付属しません)
     軽量級でないボードゲームは久々でありルールがちゃんと理解できるか不安だったが、これくらいメジャーなゲームになるとYoutubeにインスト動画が溢れている。なのでそれを参照して挑んだ。一度流れを理解してしまえば覚えることは多くない。
     したがってここにルールを示すことは省略する。我々の知るゲームの中では『街コロ通』が近い。資源がダイスで出て、カードを配置し、勝利点を得る。カードの供給がランダムで、それによってだいぶ試合展開が変わることとか、終盤にカードが多くなってくるとダイナミックに点数が動くところとかも似ている。ダイレクトアタックの手段がなく、相手のカード次第でこちらにも利益があったりなかったりするという程度の関わりがあるという対戦のありかたもそれらしい。

     正気でない部分として鳥カードの物量が挙げられる。170枚のカード全てに異なる鳥が描かれている。1ゲームで出てくる鳥のカードは3人で遊んだ場合50~60枚くらいだろう。明らかにオーバースペックである。
     カードの能力はある程度重なりがあるものの、その鳥にちなんだ能力にこじつけられている。いったいどうやってバランスをとったのか。デザイナーの鳥への執念には驚かされるばかりだ。

    PIPI
    ポピピポ?(オカメインコは?)
     すまんな、オカメインコは拡張「大洋の翼」を入れないと出会えないらしいんだ。拡張入れるとさらに推しの鳥が出てくる確率が減るからどうしよう。あと文鳥はまだ実装されてないんだってさ。
    WINGSPAN
     初見ながらなんとか勝つことができた。勝利点は場に召喚した鳥カードに付属するスコアだけでなく、鳥が狩りに成功した回数、鳥が蓄えた餌、群れを増やした数、卵の数など多岐にわたり、計算するまで誰が勝ったのか最後までわからない。計算は多少めんどくさい。このへんはデジタル版に優位性がある部分であろう。

     ていうかアレッ……Switch版がゴール田ウィーク明けまで半額ですね!? 欧州+大洋の拡張を入れても3000円!? まあ娘氏とテーブルを囲むためにアナログゲームを買ってるので別にいいんだけど、鳥好きの人はこっちも検討すると良いかも。デジタル版は鳥が動いて鳴くのが強いんだよな……。
     
    ■2025-04-27
    映画マイクラにログインせよ
    「だからこれからもたくさん見せてね!」
    採掘マイン好きの工作クラフト……マイン・ザ・クラフトを!」
    映画『マインクラフト/ザ・ムービー』公式サイト
    https://wwws.warnerbros.co.jp/minecraft-movie/
     マインクラフトが実写映画化する、そしてスティーブをジャック・ブラックがやると聞いたので、これは映画館せにゃ! となり、行ってきた。
     よく見たらこれ、邦題が『マインクラフト/ザ・ムービー』なのに原題は『A Minecraft Movie』なんだね。これでもう英語のテストでaとtheを間違えてもバツを食らわなくて済むな!!

     実はオールタイムベスト映画を挙げると『スクール・オブ・ロック』が隙あらば入ってくる程度にはジャック・ブラックが好きなので、彼がスティーブ役として仕上がった段階で観ない選択肢はなかった。そこのお前! ジャック・ブラックは無免許教師、ブラック・ジャックは無免許医師だぜ!
     ただ上映されているのはほぼ吹き替えで、字幕版は1日1回しかなかった。対象年齢が低いので仕方がない。娘氏を率いて吹き替え版で山寺宏一ボイスのジャック・ブラックが大暴れしているのを観るという案もあったが、娘氏がおじさんの大暴れにまったく興味を示さなかったため、単騎で、児童のいない夜の字幕版に向かった。

     公開されたばっかりなので以下折りたたみます。
     最初に断っておこう。読者諸兄はすでにご承知の通り、俺にはゲームサントラ即泣きおじさんとしての危険な一面がある。そのため「マイクラの映画で泣いた」みたいなトロフィーをアンロックしてしまう可能性があり身構えていたが、予告編に含まれていた例の音楽[Youtube]以外に目立つメロディーは見当たらなかった。そもそも強いメロディの曲を持たないゲームなのでここで負けるわけにはいかない。
     原曲よりむしろジャック・ブラック作詞作曲の溶岩チキンの歌などが随時挿入され大暴れだった。溶岩チキンの歌、調べてみたら広報が吹き替え版を公開[YouTube]してたんだけど、これを見る限り山寺宏一の仕事はかなり信頼のおけるもので、機があれば吹き替え版も観たいと思わせるに十分なクオリティであった。言語が違うのに完コピってできるもんなんだな……。

     いま予告編の話が出たが、マイクラの世界を実写化(実写とは?)したという体験については、予告編の驚きを越えるようなギミックはあまりなかった。予告編にいろいろ出てきすぎじゃないかね。
     ちゃんと繁殖するときにハートが出るとか、バケツの水をぶちまけて落下ダメージをゼロにするとか、「やりやがったな!」っていうギミックもあったけれど、改めて観てなかったほうの予告(3月に出た本予告)を観たら全部入ってた。チキンジョッキーも入ってる。これ全部あらかじめ知ってたらもうマイクラ面で驚くこと、エンドロール後のアレしかないじゃん! エンドロール後のアレ、吹き替え版は坂本真綾なの!?
     なのでもうちょっとこう、オーブに手が届かないよ! って時に下向いてその場ジャンプして土を出して乗るとかさ、「マイクラあるある」の隠し玉がもっとあってもよかったんじゃない? あっでもヴィンディケーターがめっちゃ律儀にチェスト部屋作って整理整頓してたのは笑ったわ。

     そんな感じなので俺の視聴姿勢としてはどうしても「ジャック・ブラックが暴れて歌って踊るのを見守る」といういつものやつになる。いやいつものっていうほどジャック・ブラック映画は観てないけど、目的はそれになる。ここにジェイソン・モモアが加わり、太ったヒゲのおっさんといかついヒゲのおっさんが画面を占有したいへん暑苦しい。ナタリー役の人が規格外の美少女なのでそこだけが画面の清涼剤になっていた。

     お話はマイクラらしく創造性を讃えるもので、「創造は難しく、破壊はたやすいので、弱いやつは破壊に走る」みたいないい話も出てはくるんだけど、べつにそこまで創造の難しさが障壁になる話ではなかったためあまり深い言葉ではなかった。むしろそれを言ってるダイヤ装備一式を身に付けたジャック・ブラックで無限に笑えてしまう、そういう映画だった。
     ごめんなアイアンゴーレム、毎回毎回トラップにかけて鉄インゴットの素材にしちまってよ……でもジャック・ブラックだってあの大量の鉄インゴットは同じ手段で手に入れたものだと思うから……。
     『スクール・オブ・ロック』『ナチョ・リブレ』が刺さった人で、マイクラ経験者は確実に満足できる映画であるが、そのような人は俺が言うまでもなく公開初日にとっくに視聴済みであろう。俺が出せる情報はここまでだ。
     
    ■2025-02-05
    松山ローリング魔法学校
     ホグワーッ!!
     つれェー!!
     ガシーッ!!

     PS5を買ったらいつかやるぞ! と思っていた『ホグワーツ・レガシー』を始めました。
     『ハリー・ポッター』シリーズは俺は原作を読んでおらず、映画を一通り観ていて、ファンタビとかそのへんは触れていない……その程度の理解度でこのゲームをやっています。
     
     チュートリアルというにはあまりにムービーシーンの割合が高いオープニングを終え、ホグワーツ城をバックにタイトルがドドーンと出たところで「ゲームコンテンツがインストールされるまでお待ちください」という表示と一向に進まない進捗バーが出て止まったときはどうしようかと思いました。フルインストールが基本のゲームなのにインストール途中で始めさせるんじゃあないよ。スリープすると進捗止まるし何なんだよ。

    hogwartslegacy
     そういうわけで、チュートリアルの翌日にようやくホグワーツに入学できました。
     組み分け帽子に従ってレイブンクロー寮生になったんですが、キャラクリエーションである程度自分に似せたキャラを作成したところ思ったよりも似てしまい、常に不気味の谷と戦いながらのプレイになっています。ここに顔のアップのキャプチャを掲載するのがためらわれる程度には似ているぞ。そこまで細かくキャラクリできるタイプのゲームじゃないのにどうしてこうなった。


     ゲームとしてはクエストお使い型のオープンワールドゲーです。最初はオープンワールドかァ~ちょっと重いなァ~と思っていましたが、とにかくホグワーツ城を自由にうろつき回れるという点に最強のアドがあり、これもうUSJ行かなくてもいいんじゃねえのかっていうくらいの満足度があります。
     そこで発生するクエストも、「闇の魔術に対する防衛術」の授業だけでなく、薬草学や動物学など原作でおなじみの授業が含まれていて、真面目にホグワーツの学生をやることができます。でもクィディッチは今シーズン中止なんですって。まあアレを対戦ゲームとして成立させようとしたら別ゲーが一本できちゃうからな……。

     ただホグワーツ城の作りは複雑怪奇であり、クエストマーカーを見てもどうやってそこに行けるか何ひとつわかりません。マーカーの場所に向かう光の帯を頼りに進むしかなく、それなしでは自室に戻ることすらできぬ有様。これどこまで映画のロケーションを再現してるんだろ……。

    hogwartslegacy
     これはメニューをオープンするたびに開かれるエッチの本です。

     戦闘ではひたすらに魔法コンボを喰らわせていくのが楽しく、FF14でひたすらスキル回ししていたころの感覚が呼び覚まされます。先制でエクスペリアームスぶっこんで、通常攻撃の魔法弾を当てたあとレヴィオーソで浮かせてさらに魔法弾を当て、アクシオで引き寄せてインセンディオの炎を浴びせ、このへんでクールタイムが済んでるのでもう一発エクスペリアームス、みたいな動きが序盤からすいすいできてしまいます。
     割り込まれそうになったら、プロテゴで弾けばカウンターでステューピファイが出るのでそこからコンボを再始動できます。魔法使いってこんなにバキバキにコンボをキメる職業だったんだ……。

     当然プロテゴで弾けない突進攻撃もあり、そのときは……そう、多くのオープンワールドアクションゲーと同様、ローリング回避で対応しましょう。このゲームはローリング回避の判定が強い。なぜなら原作者がJKローリングだからです。弱いわけがない。
     そのうえスキルツリーの中盤にはローリング回避を強化するものがあり、これを習得するとJKローリングがJKテレポートと化します。なんだよJKテレポートって。東京テレポート駅みたいな呼び方しやがって。いいかげんにしろ。
     
    ■2025-01-09
    ペンギンの王墓を組め
     ペンギンパーティ!
     それは熱きペンギンたちの戦い!
     ペンギンパーティ!
     それは人生の縮図、男のロマンである!

     娘氏のクリスマスプレゼントに『ペンギンパーティ』を混ぜておいた。
     『ナナトリドリ』に続く鳥系軽量ゲームの流れである。

    ペンギンパーティ

    「ペンギンたちはピラミッドを作って遊んでいるよ。かわいいね。」
    「かわいいね。」
    「ちなみにピラミッドに乗れなかったペンギンは全員シャチに捕食されるよ。」
    「こわい。」

     ルールが非常に簡単なので、カードを保持できる年齢のお子様ならすぐ理解できるだろう。
    • 5色のカードを順に出しピラミッド状に積み上げていく
    • 最初に最下段の8枚を出していく
    • 2段目以上は下の2色のどちらかの色しか積めない
    • 出せるカードがなくなった時点で脱落
    • 出せずに残ったカードの分だけマイナス点獲得
    • 複数回プレイしてマイナス点が一番少ない人の勝ち
     シンプルすぎて語るべきことがないな。
     ちょっとでも高尚に見えるようにAIキリストにインストしてもらおう。

    Claude
    主よ、あなたがたに語らん。この試練にして遊戯について。
    見よ、五つの色持つカードは、天空より舞い降りる星のごとく、ピラミデの形をなすべく積まれるのです。
    まず、地の基礎となる最下段に八枚のカードを並べるのです。これぞ、あなたがたの旅の始まり。
    そして真に申し上げる。二段目以降は、その下に置かれし二つのカードの色に従わねばなりません。まことに、下なる二色のいずれかの色のカードのみが、その上に置かれることを許されるのです。
    されど、もしあなたが持つカードの中に、置くべきものが見つからぬ時、その時こそあなたは道を外れ、試練から離れることとなるのです。
    そして見よ、手元に残されしカードは、あなたの負いし十字となり、その数だけの重荷があなたに加えられるのです。
    まことに、幾度かの試練を重ね、最も軽き重荷を負う者こそが、この試練における勝利者として選ばれるのです。
    これぞ、私があなたがたに伝えんとする遊戯の道なのです。このように行いなさい。
     やっぱこういう遊びにいちばんノリノリなAIはClaudeさんだな。

    PIPI
    ピピチャン!(なんでそんなことしたん?)
     自分が持っていない色を塞ぎつつ、持っている色を置く場所をいかに確保するかというゲームになるわけだが……しかし狩りは獲物を捕らえる瞬間が最も危ないとHUNTER×HUNTERの3巻に書いてある。他者の色を潰そうとすると逆に自分の色を消す隙を晒してしまう。
     参加人数が多ければ多いほどカオスの度合いは高まり、1手を攻めに使うか守りに使うかの判断が難しくなるわけだ。

     手札がバランス型だったら守って出し切ることをめざし、手札がかたよっていたら攻めて妨害することをめざしたらいいのかと思ったが、どうもそう単純な話ではないようだ。場に出ている色と、相手が出したカードから、他者の手札にアタリをつけていくことが重要だと思われる。

     そしてなにより、「赤、死ねぃッ!」と相手が持っているであろう色にトドメを刺したときの相手の嘔吐……あるいは自分が抱えていた色に不意にトドメを刺されたときの失禁……そういう派手なリアクションが楽しめる。良いゲームである。漏らすな漏らすな。
     
    ■2024-11-25
    ロマサガ2Rと、ゲームの解像度
     最終皇帝手羽崎一郎、七英雄との戦いにピリオドを打つ!
    ロマサガ2  リベンジオブザセブン
     こうやってゲームの主人公に自分の名前をつけて楽しむやつ、「小学生だからできた」というよりは、「解像度の低いドット絵だからできた」というほうが正しいんだろうなという思いがある。
     なにしろこの手羽崎一郎とかいう皇帝、常にイケボでしゃべりルックスもイケメンだ。これを自分だと思って遊ぶのは無理がある。しかしそれでも最終皇帝手羽崎一郎は“俺”なので、即位後すぐに先帝コッペリアの遺骸を調べたのち、帝国大学に直行し蓄音機で「涙を拭いて」を聴きながら涙したという。
    ロマサガ2  リベンジオブザセブン
    涙を流す俺

     世間ではドラクエ3のリメイクも発売され盛り上がっているところだが、あちらはロマサガ2Rのような3DCGのキャラではなく、ドット絵を元にした2D-HDである。
     おそらくこれは、ドラクエ3がパーティメンバーの名前をつけて楽しむゲームであることを重視してのことだろう。自分の名前をつけないまでも、みんながフリーレンパーティやライオスパーティを作って遊んでいる様を見て、フルポリゴン・フルボイスのキャラではこうはいかなかっただろうと強く思った。

     それでも解像度が上がった結果、「勇者が民家のツボを漁るのはどうなんだ?」という疑問が持ち上がってくる。いや……これは解像度の低い時代から言われていたか。これについても作中で「忘れ物」とか「捨てた物」という言い訳が追加されているようで、まあ民家のモノを取ると住民と敵対してえらいことになるRPGとか普通にある時代なので大事なことなんだろうなと思った。
     
     一方ロマサガ2Rでは皇帝陛下がそのへんの民家の宝箱を平気で開けてお金を持って行く。
     
    娘氏「人の物を取っている」
    ぼく「違うんじゃ、これは帝国の領地だから略奪ではないんじゃ」
    娘氏「悪政をしいている」
    ぼく「違うんじゃ、バレンヌ帝国には税務署がないから、皇帝自ら所得隠しをしている国民から追徴課税をしているんじゃ」
    娘氏「お金じゃなくて術酒とかのときもある」
    ぼく「古代日本でも地方の特産品を都まで運んで納める税があったんじゃ、それを皇帝自ら回収しているんじゃ」
     
     解像度が上がるといろいろ大変である。なぜ王様ははした金で勇者を魔王討伐に送り出すのか。なぜ軍隊でなく4~5人で戦わないといけないのか。誰が宝箱を置いているのか。なぜ全滅するとお金が半分になるのか。なぜ僻地に城都会があるのか。どの緯度を進行しても等距離で世界一周できるのはなぜか。さまざまな答えが考えられるだろう。考察の種は尽きない。
     
    ■2024-10-28
    遥かなる戦いの詩・再び
     『ロマンシング・サガ2 リベンジオブザセブン』が出た!
    ロマサガ2  リベンジオブザセブン
     6月に発表されただけで無駄に2回くらい泣いた俺は、その後体験版のタイトル画面で豪華に拡張されたメインテーマを聞きながらまたしても無駄な涙を流し、そしてそれに続く製品版でもいきなり「ジェラール様の……皇帝陛下の御出陣! ごしゅつじーん!!(♪皇帝出陣[YouTube])」で泣くはめになった。わかっておったろうにのうワグナス。

     前にWiiUでやったときのように……いや前にやったのもう10年前だな!? ちょっと前のことだと思ってたので真顔になっちゃった。とにかく前にやったときのを踏襲して、最終皇帝アイリ様で始めようと思ったんだけど、なんか最終皇帝女が謎の全身おしゃれタイツでなく、胸の谷間とふとももを曝け出したどえっち鎧になってしまっていたので、さすがにこれに娘の名前は入れられぬと思って男にした。
     キャラデザ、主に女子のデザインがとても頑張っているが、最終皇帝くらいは威厳ある姿にして欲しかったぞ。

     ジェラール帝の時代が終わった時点でこれを書いているが、テンポが素晴らしい。難易度ノーマルなせいかもしれない(難易度オリジナルはハードに相当します。俺たちは昔なにをやらされていたんだ?)けど、連続で敵と戦うことにストレスがない。
     今作ではあとどのくらい技術点を稼げば技能レベルが上がるのかが見えたり、どの技から閃きが派生するのかの閃圧(今考えた言葉)が見えたりするのが戦闘のモチベ上げにたいへん貢献している。
     あと、ボス前に全快ポイントが設置されているので、道中もガンガンBPを使ってしまって良いのも助かる。傷薬を使ったあと装備し直さなくても勝手にリロードされるよ!

     あと、原作ロマサガ2はUIの限界かマスクデータが多く、攻略本やアバロン帝国大学を参照しなければ、帝国の運営に必要な情報が手に入らなかった。解像度が上がったのでそのへんは全部わかる。というか防具の防御力が8属性に分かれているのに、画面上では斬防御しか見えなかった原作がどうかしていた。なんでそれでOK出した!?
     閃き適正は見えないっぽいけど、まさか令和の時代に所持技能と閃き適正が一致してない誰得人材はいないでしょう。信じているぞ。


     総じて、めちゃめちゃ尖っていたロマサガが、普通のRPGのような手触りでプレイできるような作品に仕上がっている感触がある。「閃き」の元祖たるロマサガ2を多くの人に届けたいという心意気であろう。音楽も丁寧にリマスターしてくれて感謝しかないが、オリジナル音源にしても画面に負けてないのはやっぱりすごい。皆も帝国の歴史を紡ぐべきだと思います。

    ロマサガ2  リベンジオブザセブン
     なお、ロマサガRSの放った「アバロンには雪が降るのか問題」については、「こんなばかでかい暖炉を据え付ける地域に雪が降らねえワケがあるか」という想いが一層強まっています。どう考えても寒冷地の建築様式だろこれ。どうしてくれるんだ皇帝。
     
    ■2024-09-11
    PS5 Proたっけえ……んだよな?
     PlayStation 5 Proが発表され、12万円というドすげえ価格設定に衝撃を受けた。最初のPS5の一番安いモデルが4万円だったじゃん……なんだよ12万円って……。
     
     まあPS5持ってるから関係ないんだが、そういえば俺は自分がPS4をPS5に買い換えた理由を完全に忘れ去っていた。弊サイトは俺の外部記憶装置であるので、過去の記事を検索すると、なんてことはない「PS4のコントローラーがヘタってきたから」というだいぶ後ろ向きの理由だった。

     そんな消極的に手に入れたPS5だったが、アーマード・コア6をクリアしてからというもの、ぜんぜんゲームを触っていない。
     理由は簡単で「決定ボタンが○でないから」に尽きる。

     今までも洋ゲーで決定ボタンが×のものがあり、ゲームによって決定ボタンが違うということにはそれなりに慣れていた。しかしこれが今まで普通に使ってきたtorneやアマプラに適用されるとかなり厳しい。×が決定のゲームを遊んだ経験のない家族には特に厳しい仕打ちだった。
     こうして家族会議の末「○と×のキーバインドを入れ替える」というクソオプションが実行され、PS5は「画面に×と出たら○を押さなければいけない」という欠陥ハードに成り果てた。聖剣伝説の体験版もやったがひどいものだった。現在はほぼtorneとアマプラ再生機となっている。

     定価700ドルを12万円と翻訳していることからもわかるとおり、もうソニーは日本でプレステを売る気がないのだろう。あるならそもそも初期型PS5のUIで決定ボタンが選べたはずだ。
     多様性の尊重というのは「ゲームにいろんな人種を出さなければいけない」ということよりまず「決定ボタンが右の文化と下の文化の両方に配慮する」ということだと思うんだよな。お前さんたち、ゲーム業界の人なんでしょう?

     まあいい。特に買うわけでもないプロダクトに対してどうこう言ったって意味はない。「家庭用ゲーム機」だと思うから無法に高いように見えるだけで、これがSteamとかに接続できるゲーム専用PCだったら安価でお手頃価格だろう。えっこれSteamのゲームできないの? じゃあ誰が買うの……?


     しかし……待てよ、「本体に12万円」というのはひょっとして……大人の趣味の出費としては正常な範囲なのではないだろうか?
     だってだって、ゴルフやカメラや楽器が趣味の人は初期投資としてそれくらいすぐ使うでしょ。
     「ソシャゲに月1万課金」とか聞くと俺はスゲッて思うけど、趣味にそのくらい使ってるケースは普通にある。
     6800円のゲーム買って半年くらい遊び続けてるの、コスパが良すぎて心配になってきた。あのころ「ゲームは大人になったら卒業するもの」って空気を出していた社会は、俺たちに「もっと金のかかる趣味を持って経済を回すのが大人ですよ」って言っていたのかもしれない。

     ゲームが子どもの遊びだった時代の金銭感覚のまま、我々は老いてしまった。
     大人である俺たちは、12万円の本体のみならず、ソフトもデラックス版とかそういうものを買って、社会に金を回していくことを求められているのか!? でもロックブーケのフィギュアは要らねえんだよなぁぁ~~!